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社会保険労務士

障害補償給付と障害年金

仕事中や通勤途中、もしくは業務外の事由でのケガ等、治療はしたものの体に障害が残ってしまい、今後の労働に制限されてしまったら・・・・今日は、弁護士法人愛知総合法律事務所の社会保険労務士の原田聡です。
さて、今回は「障害補償年金と障害年金」について。
障害を支給事由として受給できる制度の一つとして、労災保険の「障害補償給付」と国民年金・厚生年金の「障害年金」があります。この障害補償給付と障害年金は、どちらも体に後遺症(または一定の障害の状態)が残った場合にその程度に応じて支給されるものですが、それそれ別個の制度であるために、受給されるための条件が違います。
また労災の障害補償給付は1級から14級まで、障害厚生年金だと1級から3級までの等級がありますが、当然制度が違いますので労災保険の障害に該当したとしても、年金の障害年金に該当するわけではありません。
もちろん、後遺症によっては、労災保険の障害補償給付と年金の障害年金のどちらの条件を満たすこともありますが、満たしたとしても、労災保険と国民・厚生年金どちらも満額をもらえるわけではなく、併給調整されます。
具体的にいうと、障害年金のほうをもらって、労災保険の障害補償給付は減額して支給されることになります。
この併給調整で障害年金と調整されるのは、労災保険の障害補償給付で障害等級が1級から7級までです。併給調整で労災保険が減額されても、調整前の労災保険障害補償給付の額よりは大きくなるように調整されますので、併給により受給できる総額が減るのではとの心配はありません。
このように労災側の減額によって調整されるのですが、障害年金が、20歳前障害による障害基礎年金の場合だと、逆に20歳前障害基礎年金のほうが全額支給停止されます。
また、障害厚生年金で、障害等級が3級よりやや軽い障害が残った時に一時金として支給される「障害手当金」については、労災からの支給があると障害手当金は支給されないことにも注意が必要です。
なお、併給調整は支給事由が同一の場合の「障害補償給付」と「障害年金」で、障害の原因となったケガ等が別個の場合であれば、併給調整されず、労災保険の減額はありません。
労災保険で年金受給者は、年に1回、労災年金の受給要件に該当しているかどうかの確認のため定期報告書を提出します。また障害年金についても同様に、「障害状態確認届」の提出がありますので、提出忘れにご注意ください。
労働問題等何かお悩みがありましたら、お気軽に弁護士法人愛知総合法律事務所までご相談ください。

ブログ執筆者:社会保険労務士 原田聡

2018年10月25日
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